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2010年07月 アーカイブ

日本建築の見るべきところ

西本願寺に現存する、西本願寺飛雲閣。


聚楽第の違構説は、疑問を持たれています。


元和頃にあったごく簡単な「亭」、または「御もの見」を江戸初期に改造したとの説もあります。


また、その初層招賢殿の上段と上々段の配置は、西本願寺対面所の上段と上々段の配置と相似するという解説もあります。


西本願寺対面所は元和に建てられ、寛永に引屋の上改造された建物で、上段と上々段の配置は西本願寺の創造です。


初層と二層の絵画をはじめとする内部意匠を考慮すると、江戸初期の改造は、おそらく初層が主立ったものだったのでしょう。


「飛雲閣の壁画とその筆者」(「西本願寺」土居次義 講談社刊)には、招賢殿の筆者を狩野(渡辺)了慶とし、八景の間を狩野探幽と徳力善雪の合作としています。


長命だったとされる了慶の没年や、江戸に住んだ探幽の数々の仕事から考えて、この三人が同じ建物の壁画を手掛けることができるのは、「隔瞑記」にある寛永13年頃が妥当のように思われます。

日本建築の見るべきところ 2

飛雲閣初層の二間つづきでは、柱が角柱で色付となり、長押も角長押で色が付けられ、釘隠に六葉が用いられ、小壁は白壁です。


また、二の間にあたる八景の間だけにある床の間は、床柱は角柱で黒漆塗りの床梶の畳床となり、張付に洞庭秋月の水墨画があります。


二の間土の間の間の境は、白の小壁の下に松皮菱の欄間が用意され、横丸型の引手のある襖が湘瀟八景の漁村夕照、遠浦帰帆、江天暮雪、平沙落雁の山水画になっています。


この襖の一の間の側は、金地に雪と柳の襖面になります。


雪と柳の画題は、周囲の腰高障子の覆や上段と上々段の壁にも及んでいます。


さらに、白い小壁の上には、棹縁天井が二室同じ方向で通っています。


招賢殿の上段と上々段は、その配置だけではなく床の間や付書院も独特の意匠をもっています。


柾分だけ高くなった七畳半の中段の奥には、蹴込みのある二間半の床の間があります。


しかし、その背面は、床の間の表面から腰までの高さの明障子と六尺ほどの明障子が間口四尺五寸、六尺、四尺五寸で入っています。

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